名電1号形

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 2丁目の七条電停付近にて展示されている名電1号形電車です。1901年(明治34年)から1907年(明治40年)まで、名鉄の前身である名古屋電気鉄道で活躍した電車です。当初は明治村で動態保存されている京都市電のように運転台に窓ガラスの無い吹き曝し状態でしたが、札幌電気軌道に譲渡された際に前面部にガラス窓が設置されました。しかしながら乗降口には扉が無く、冬の北海道の極寒では乗務員には大変な苦労があったものと思われます。

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 愛知への里帰りの際には塗装は登場当時のものとしましたが、札幌時代に改造された前面はそのままとされています。これは札幌市から期間限定で貸与されているためと思われ、2020年の返還時には札幌時代の姿へと復元されるのでしょう。

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 車内はロングシートで京都市電とだいたい同じ構成と言えます。またつり革は藤蔓でできていて当時のものを再現しています。

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 運転台は極めてシンプルでメーターの類は無し、マスコンは路面電車でよくみられる直接式、ブレーキは空気などを使わない手ブレーキです。

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 札幌市交通資料館で保存展示されていたころの札幌市交通局10形こと名電1号形です。1930年代に廃車されましたが1両だけ保存され、一時期には車籍復活の上で動態運行されていました。現在は本線走行できない状態と言われていますが、車籍は維持されています。

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 かつて名電1号形が展示されていた場所に現存唯一の蒸機動車が保存展示されていました。現在はJR東海が運営するリニア・鉄道館に保存されています。

本館はこちら→ http://www.ken-k.pvsa.mmrs.jp/


by k0531k | 2017-06-29 23:56 | 明治村 市電 | Comments(0)